明けましておめでとうございます。
年末年始は休診をいただきご不便をおかけいたしました。
本日より通常通りの診療を行っております。
今年もどうぞよろしくお願いします。

さて年末一気にインフルエンザが増えましたね。
全国的に過去10年でこの時期としては最多、愛知県も1医療機関あたり56.79人で警報レベルの30人を優に超えていました。
年末年始で感染者数の報告は更新されていませんが、各地の休日診療所の混雑具合から推測するとまだまだ油断できません。
年明けの愛知県の発表で12月23日~29日のインフルエンザ患者数が1医療機関あたり82.35人となり、過去最多となっています!(1月8日追記)

皆さんご存じの通り、インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症のことを指します。
典型例では通常の風邪症状に加えて38℃以上の高熱全身倦怠感節々の痛みが特徴とされています。
ただし最近の研究では、高熱は出ず、鼻水やのどが痛いだけの軽症例も多く存在していることがわかっています。
コロナと同様に感染力が強いので学校や職場、家庭などで集団感染して流行します。

以前の記事で書いたコロナウイルスの重症化率ほど多くはありませんが、インフルエンザも重症化すると肺炎や脳症になることがあります。
何より高熱が続くだけでもしんどいので発症48時間以内であればタミフルなどの抗インフルエンザウイルス薬をお勧めしています。
回復するまでの日数を短くする効果と重症化を予防する効果が報告されています。

抗ウイルス薬とは一般的にウイルスの増殖を抑える作用のある薬でインフルエンザや新型コロナ、帯状疱疹など一部のウイルス感染症に対するものしか使えません。
通常の風邪もライノウイルスなどの風邪ウイルスと呼ばれるウイルスの感染症ですが、抗ウイルス薬はありません。
症状を緩和する薬を内服し十分な休養を取ることで、自身の免疫(病原体を駆除する身体の働き)でウイルスを駆逐します。

インフルエンザのお子さんについて、急に走り出す、部屋から飛び出そうとするなどの異常行動が報告されています。
以前はインフルエンザ薬の影響が議論されていましたが、大規模調査の結果インフルエンザ薬をのむ・のまないに関わらず異常行動が発生していることがわかりました。
ですので、発症から2日間は子どもを一人にさせないなど注意して見守ることが大切です。

インフルエンザに混ざって新型コロナ陽性の患者さんも増えている印象です。
新型コロナの場合、発熱のない方も結構いらっしゃるので、症状があれば早めの受診をお願いします。

※当院では、感染拡大防止のため感染症の疑われる方と一般診療の方とは可能な限り空間を分けて対応させていただいております。発熱や風邪症状などで受診される方はその旨を受付スタッフにお伝えいただきますようお願いいたします。